Film archive / Kodak

Kodak TRI-X 400

コダック トライX400

白黒ネガISO 400

Kodak TRI-X 400(400TX)は、公称ISO 400のパンクロマチック白黒ネガフィルムです。自然光での撮影や動く被写体を想定し、露光の幅と階調、増感への対応を特徴とする製品です。TRI-X 320とは区別して紹介します。[1]

別名・表記:コダックトライX400 / Kodak TRI-X 400

「Kodak Professional Film 400TX.jpg」 — The original uploader was Nkensei at Japanese Wikipedia .

出典 · CC-BY-SA-3.0

The original uploader was Nkensei at Japanese Wikipedia . / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

変更:Wikimedia Commons配信の縮小版を使用。切り抜き・色調変更なし。

資料画像。現行の包装とは異なる場合があります。

このフィルムの物語

粒子の向こうに、誰かの暮らしを見つける

TRI-Xを選ぶ理由は、古い写真と同じように写したいから、とは限りません。Kodakが紹介する写真家Shinnosuke Toyaは、400TXの粒子、コントラスト、豊かな階調に惹かれると語っています。その言葉の先にあるのは、昔の景色を飾ることよりも、人の暮らしに触れようとする撮影です。[3]

Kodakの公式沿革では、1954年に高感度白黒フィルムTRI-Xが登場したと記されています。そこから続く名前を、いまも一人の写真家が自分の表現のために選んでいる。沿革と撮影者の言葉を並べると、製品の歴史が、使う人の時間へつながっていることが見えてきます。[2]

Toyaが写真を始めたきっかけは、写真で世界を変えられると信じて活動していた時代のフォトジャーナリストへの憧れだったといいます。当時のカメラやフィルム、プリントの手法を選び、過去の景色や文化が残る場所に向かう。その選択を、本人が公式の紹介ページで説明しています。[3]

そこで目指す決定的瞬間も、たまたま起きた劇的な出来事だけを意味しません。音や匂い、流れる時間を感じられる写真を撮りたい。国や文化を問わず、その場所で生きる人の日常に触れる瞬間を写したい。フィルムへの好みが、何を見ようとするかにつながっています。[3]

この撮影者の言葉を読むと、TRI-Xの粒子は、写真を古く見せる模様とは別のものに思えてきます。どんな場所に立ち、誰の時間を見つめるか。一人の写真家がこのフィルムに託すものを知ることは、自分がシャッターを切る理由を考える入口にもなります。

このフィルムの特徴

技術資料には400TXと320TXPが併記される版がありますが、このページの対象は400TXです。感度だけでなく、規格や現像条件も対象製品に合わせて読み取る必要があります。[1]

ISO 400の標準露出に加えて増感の条件も掲載されています。EIを高くすると速いシャッターを使いやすくなる一方、シャドーの情報やコントラスト、粒状感が変わります。[1]

Sample photographs

このフィルムで撮影された写真

写りは撮影・現像・スキャン条件によって変わります。各写真の説明とあわせてご覧ください。

「Light & shade (6198994013).jpg」 — ^ Missi ^ from Mississauga, Canada

出典 · CC-BY-2.0

^ Missi ^ from Mississauga, Canada / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons

変更:Wikimedia Commons配信の縮小版を使用。切り抜き・色調変更なし。

作例は撮影・現像・スキャン・提供元での編集の影響を含みます。条件により色調・粒状感は変わります。 提供元の記録に基づく作例です。

使用フィルムの記録

撮影と現像

通常の白黒現像を使います。増感するときは撮影EIをラボへ伝え、TRI-X 400用の現像条件で処理してもらいます。[1]

よくある質問

シートのTRI-Xと同じですか?

400TXと320TXPを区別します。資料にTRI-Xという共通名があっても、別感度の条件をそのまま使いません。[1]

出典・参考資料

  1. Kodak TRI-X 400 — 技術資料

    Kodak / Kodak Alaris

    製品の種類・感度・規格・特徴・取り扱い。本文中[1]。

  2. Kodak — Milestones

    Kodak / Kodak Alaris

    2009年欄のKODACHROME終了。本文中[2]。

  3. Shinnosuke Toya — Photographer Highlight

    Kodak Professional/写真家本人の言葉

    400TXを選ぶ理由、写真を始めたきっかけ、日常と決定的瞬間