シャッターを切ってから、写真に出会うまで
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デジタルは、撮った瞬間にわかる。
フィルムは、わからない。
その「わからなさ」こそが、フィルム写真の一番おもしろいところかもしれません。
今日は、1本のフィルムが「写真」になるまでの旅を、順番にたどってみます。

1. 撮る。24枚、あるいは36枚だけ。
フィルムカメラには、撮れる枚数に限りがあります。
だからこそ、1枚1枚に少しだけ、意識が向く。
"もうちょっと寄った方がいい?"
"この光、逃したらもう戻らないかもしれない。"
特にエフェクトフィルムは、普通のフィルムとは違う癖を持っています。
revologの「Kolor」なら、ランダムな色の光が写真に差し込む。
CANDIDOの「800 Lowlight」なら、暗がりの中でも粒子感のある独特な質感が出る。
同じ被写体を撮っても、選ぶフィルムによって、まったく違う1本になる。
撮っているあいだは、実はまだ何もわかっていません。
わかるのは、ずっと先。

2. 現像に出す。ここから、待つ時間が始まる。
撮り終えたフィルムを、現像に出します。
店頭に持ち込むか、郵送するか。
郵送なら、フィルムをポストに投函してから、しばらく手元に何も残らない時間が続きます。
この「空白の時間」、実はけっこう好きだという声をよく聞きます。
撮った瞬間の記憶が、少しずつ輪郭を失っていく。
覚えているようで、細部はもう曖昧になっている。
現像から上がってくる写真は、その「曖昧になった記憶」と、答え合わせをするような感覚に近いかもしれません。

3. 受け取る。答え合わせの瞬間。
現像・スキャンが終わると、データや現物が手元に届きます。
ここでようやく、フィルムの中身と対面します。
思っていたより赤みが強かった。
逆光のカットが、想像以上に幻想的に写っていた。
1枚だけ、二重露光のようなミスショットが混ざっていた。
失敗も含めて、それが「そのフィルムでしか出せない色」だったりします。
デジタルなら撮り直せば済むことも、フィルムでは「その1枚」として残り続ける。
4. データにして、見返す。
スキャンしてデータになった写真は、SNSに上げたり、プリントして飾ったり、何度でも見返せるようになります。
不思議なもので、フィルムで撮った写真は、しばらく時間が経ってから見返した時の方が、良く見えることが多い気がします。
撮った瞬間の記憶と、少しずれた色や質感が、逆に「あの日」を思い出させてくれる。
ちなみに、費用は?
ここまで読んで「試してみようかな」と思った方向けに、簡単に触れておきます。
フィルム代・現像代・スキャン代・郵送費を合わせて、1本あたりだいたい5,000〜7,000円程度が目安です(ラボによって差があります)。
- フィルム代:2,500〜3,000円
- 現像&スキャン&データ化:1,500〜2,000円
- 郵送代(フィルムを送る&ネガが返送される):1,000〜2,000円
現像先については、Labsページで店頭持ち込み・郵送それぞれの対応可否をまとめています。
まずは試してみたいフィルむを、1本選んでみませんか?